黒執事ソーマの全て!死亡説や闇堕ちの現在を解説

アニメ「黒執事」に登場するインドの王子、ソーマ・アスマン・カダール。彼の物語は、親友シエルとの出会いから始まります。
この記事では、天真爛漫だったソーマの初登場回から、多くのファンに衝撃を与えたアグニの死にまつわるソーマ死亡説の真相、そして彼が闇堕ちするきっかけとなった致命的な誤解について深く掘り下げます。
さらに、復讐を誓ったソーマどうなったのか、その後の原作での現在地を追いながら、キャラクターに命を吹き込む声優の情報まで、ソーマに関する全ての情報を網羅的に解説します。

- ソーマの初期の性格とシエルとの友情
- アグニの死をきっかけとした闇堕ちの経緯
- 復讐に燃えるソーマの現在の状況
- 物語の今後の展開とソーマの役割
黒執事の王子ソーマの魅力と物語
天真爛漫な王子様ソーマとは

ソーマ・アスマン・カダールは、『黒執事』に登場するベンガル藩王国の第26王子です。
物語に初登場した際は17歳で、天真爛漫かつ純粋な性格の持ち主として描かれています。王族として育ったためか、当初は我儘で世間知らずな一面が目立ちましたが、根は非常に心優しく、困っている人を見過ごせない正義感も持ち合わせています。
彼の側には、常に忠実な執事であるアグニが控えていました。
アグニはソーマにとって単なる執事ではなく、父親代わりであり、唯一無二の理解者でもあったのです。
この二人の深い絆は、契約で結ばれたシエルとセバスチャンの関係とは対照的に、純粋な信頼と愛情に基づいたものでした。
ソーマのキャラクターポイント
- 身分:ベンガル藩王国 第26王子
- 性格:当初は我儘だが、根は素直で情に厚い
- 特技:クリケットやダンスなど多才
- 大切な存在:執事アグニ、友人シエル
このように、ソーマは物語のダークな世界観の中で、太陽のような明るさを持つキャラクターとして、シエルや読者に癒やしを与える存在でした。
ソーマの登場回を時系列で解説

ソーマは物語の初期から登場し、シエルの人間関係に大きな影響を与えた重要人物です。
彼の活躍は原作漫画だけでなく、アニメシリーズでも多くのエピソードで描かれています。ここでは、ソーマの主な登場回を時系列で整理して紹介します。
エピソード(編) | 原作漫画 | アニメ |
---|---|---|
逆さ吊り事件編 | 第4巻 第15話~ | 第1期 第13話~第15話 |
寄宿学校編 | 第14巻 第67話~ | 第4期『寄宿学校編』 |
タウンハウス襲撃事件 | 第26巻 第127話 | (未アニメ化) |
闇堕ちの覚醒 | 第29巻 第148話 | (未アニメ化) |
ソーマの初登場は、ロンドンで発生した「逆さ吊り事件」の調査中にシエルと出会う場面です。
当初は自分勝手な行動でシエルを困らせるものの、続く「カリー品評会」を通じて人間的に大きく成長し、シエルと固い友情を結びました。
その後も物語の要所で登場し、特に「黒執事 -寄宿学校編-」では、シエルの依頼でウェストン校に潜入し、卓越したクリケットの腕前を披露するなど、重要な役割を果たしています。
ソーマとシエルの友情と悲劇の始まり

ソーマとシエルの関係は、『黒執事』における最も重要な人間ドラマの一つです。対照的な二人が育んだ友情は、物語に温かみを与えましたが、同時に悲劇的な結末へと繋がっていきます。
当初、ソーマはシエルをライバルのように見ていましたが、カリー品評会での一件を通じて、シエルが抱える孤独や復讐に生きる覚悟を目の当たりにします。
自分がいかに未熟であったかを悟ったソーマは、シエルを「唯一無二の友人」と認め、彼を支えようと決意するのです。
「傷付くことも覚悟の上だ、たとえシエルがそう思っていなくとも、俺はあいつの友達だからな!」
これは、シエルへの一方的な友情を貫こうとするソーマの覚悟を示す、非常に印象的なセリフです。彼の純粋さが、復讐に心を閉ざすシエルにとって唯一の光となっていたのかもしれません。
しかし、この美しい友情は、後に詳述する「タウンハウス襲撃事件」によって、一瞬にして崩壊します。
親友からの裏切りという、ソーマにとって最も残酷な形で、二人の関係は憎悪と復讐の対象へと変わってしまうのでした。
ソーマを演じる声優は立花慎之介

ソーマ・アスマン・カダールの声を担当しているのは、人気声優の立花慎之介さんです。立花さんは、その爽やかで透明感のある声質で、多くのファンを魅了しています。
ソーマ役では、初期の無邪気で陽気な王子としての明るい声から、アグニを失い復讐に燃える闇堕ち後の冷徹な声まで、キャラクターの感情の振れ幅を見事に演じ分けています。
特に、絶望の淵で発せられる「なんで」というセリフは、多くの視聴者の胸を締め付けました。
立花慎之介さんの主な出演作品
立花さんは『黒執事』のソーマ役以外にも、数多くの人気キャラクターを演じています。
- 神様はじめました:巴衛
- アイドリッシュセブン:千(ユキ)
- ハイキュー!!:夜久衛輔
- 魔道祖師:藍忘機
これらの役柄からも、立花さんの演技の幅広さがうかがえます。
長年にわたりソーマを演じ続けている立花さんの演技なくして、このキャラクターの魅力を語ることはできないでしょう。
今後の展開で描かれるであろう、さらに複雑なソーマの心境をどのように表現されるのか、ファンからの期待が高まります。
ソーマ死亡説の真相とアグニの死

「ソーマは死亡した」という噂がファンの間で広まったことがありますが、これは大きな誤解です。結論から言うと、ソーマは死亡しておらず、現在も生存しています。
この「死亡説」が生まれたきっかけは、原作第26巻で描かれた「タウンハウス襲撃事件」でした。
この事件で、ソーマは謎の来訪者(正体はシエルの双子の兄)に額へ銃口を突きつけられ、発砲されます。しかし、撃たれたのは右手であり、致命傷ではありませんでした。
事件の真相:ソーマは生存、アグニは死亡
この事件で命を落としたのは、ソーマではありません。彼を庇って盾となった執事のアグニが、背後から複数のナイフで貫かれて絶命しました。
血まみれになったソーマの姿が衝撃的だったため、「ソーマが撃たれて死亡した」と誤解が広まってしまったのです。
したがって、ソーマ死亡説は明確に否定できます。ただし、この事件でソーマは一命を取り留めたものの、心に大きな傷を負い、彼の人生を根底から覆すきっかけとなったのは間違いありません。
黒執事ソーマの闇堕ちと復讐の行方
悲劇を生んだ致命的なソーマの誤解

ソーマの人生が暗転した最大の原因は、一つの「誤解」にあります。それは、襲撃犯の正体を、親友であるシエル本人だと信じ込んでしまったことです。
この悲劇の背景には、シエルに双子の兄がいるという事実を、ソーマが全く知らなかったことがあります。
襲撃してきたのはシエルの双子の兄(通称:真シエル)でしたが、顔が瓜二つであるため、ソーマが彼をシエル本人と見間違えるのは当然でした。
撃たれた瞬間、ソーマが発した「なんで」という言葉は、親友になぜ撃たれなければならないのかという、彼の絶望的な混乱を物語っています。
一方で、執事のアグニは双子の存在を知っていたため、即座にソーマを庇う行動を取りましたが、真実を伝える間もなく命を落としてしまいました。この情報伝達の失敗が、誤解を決定的なものにしたのです。
この結果、ソーマの心には「友情の完全な崩壊」と「復讐の矛先の誤認」という、二つの深刻な悲劇が刻み込まれることになりました。
ソーマの闇堕ちと血の涙の意味

アグニの死と親友からの裏切り(という誤解)は、ソーマの精神を完全に破壊し、「闇堕ち」へと追いやりました。
彼の変貌を象徴するのが、「血の涙」と「サマーディ」という二つの現象です。
血の涙:悲しみが憎悪に変わる瞬間
アグニの遺灰を抱いて貧民街を彷徨っていた際、ソーマは遺灰の壺を奪われそうになります。
その時、彼の目から流れたのは、文字通り血そのものの涙でした。
この非現実的な現象は、彼の純粋な悲しみが、世界に対する激しい怒りと憎悪へ転化した瞬間を視覚的に表現しています。
サマーディ:闇の力への覚醒
血の涙と共に、ソーマはかつてアグニが使っていた超人的な身体能力「サマーディ(精神集中)」を覚醒させます。
しかし、アグニの力が主人への愛から生まれた「光」の力だったのに対し、ソーマのそれは復讐心から生まれた「闇」の力です。
この力で大人たちを瞬時に制圧したソーマは、もはやかつての明るい王子の面影を失っていました。
「救いなどいらない」という彼の言葉は、かつて自らが行っていた慈善活動(カリーパン配り)を否定するものであり、彼が慈愛の心を捨て、復讐の修羅と化したことを明確に示しています。
ソーマが誓った悲しい復讐の行方

闇堕ちしたソーマが生きる目的、それはアグニを殺したシエル(という誤解)への復讐です。彼の復讐は、シエルが悪魔と契約して行う復讐とは対照的に、純粋に人間の憎しみと極限能力によって遂行されようとします。
このソーマの復讐譚は、シエルの物語と鏡合わせの関係にあります。
シエルの復讐
両親を殺した未知の相手に対する、悪魔の力を借りた理性的な復讐。
ソーマの復讐
親友を殺した(と誤認した)相手に対する、人間の能力のみで行う激情的な復讐。
作者は、ソーマを悪魔や死神に頼らない「人間の可能性」を持つ第三勢力として描いています。
そのため、彼の復讐の行方は、「人間は自らの力だけでどこまで運命に抗えるのか」という、作品全体の大きなテーマを問いかけるものとなっているのです。
しかし、その復讐の矛先が間違っているという一点が、彼の物語をより一層悲劇的で、切ないものにしています。
復讐の鬼と化したソーマどうなった?

アグニの死後、ソーマがどうなったのか、その足取りは断続的に描かれています。彼は復讐心を胸に秘め、シエルへの接近を試みます。
その最も顕著な行動が、「黒執事 -寄宿学校編-」でのウェストン校への潜入です。表向きはシエルの依頼で問題生徒を監視するためとされていましたが、真の目的は、復讐相手であるシエル陣営の情報を内側から探るためでした。
以前の無邪気さを演技で保ちながらも、内面では冷徹な計画を練っていたのです。
クリケット大会での活躍
寮対抗クリケット大会では、その卓越した技術でシエルの所属する青寮を追い詰めました。
これも単なるスポーツへの参加ではなく、来るべき戦いに備えて自らの能力を試し、高めるための行動だったと考えられます。
このように、ソーマはただ絶望しているだけでなく、自らの目的を遂行するために、計画的かつ狡猾に行動するキャラクターへと変貌しました。友人だった頃の面影はなく、今はただ復讐の機会を静かに待ち続けている状態です。
原作でのソーマの現在と今後の展開

2025年7月時点の原作漫画において、ソーマは「タウンハウス襲撃事件」以降、長らく本編に直接登場しておらず、その具体的な所在地や行動は不明なままです。
最後に彼の動向が示唆されたのは、真シエル陣営と接触している可能性が描かれた場面でした。
これは、彼の復讐計画が新たな段階に入ったことを意味しており、物語のクライマックスに向けた重要な伏線と考えられています。
今後の展開予想
ソーマが再登場する時、物語は大きく動くことが予想されます。考えられる展開は以下の通りです。
真実の発覚
真シエルの存在を知り、自分の誤解に気づく。その時、彼はどのような反応を示すのか。
シエルとの対決
誤解が解けないまま、シエル(弟)と直接対決する。
シエルとの共闘
誤解が解け、真の敵である真シエルに対し、シエル(弟)と共闘する。
いずれにせよ、彼の再登場は『黒執事』終盤の最大のサプライズカードとして温存されていると言えるでしょう。
太陽のように輝いていた王子が、復讐の闇から抜け出し、再び光を取り戻すことができるのか。読者は固唾を飲んで彼の帰還を待っています。
総括:黒執事ソーマの物語を漫画で読もう

『黒執事』におけるソーマの物語は、友情、裏切り、絶望、そして復讐という、人間の感情の振れ幅を深く描いた壮大なドラマです。
この記事で解説した内容の要点を以下にまとめます。
- ソーマはベンガル藩王国の第26王子
- 当初は天真爛漫で心優しい性格だった
- 忠実な執事アグニとの絆が非常に深い
- シエルを唯一無二の親友と慕っていた
- アニメでの声優は立花慎之介が担当
- 「ソーマ死亡説」は誤解で本人は生存している
- 命を落としたのは執事のアグニ
- アグニを殺した犯人をシエル本人だと誤解
- この誤解が原因で復讐を誓い闇堕ちする
- 闇堕ちの象徴として「血の涙」を流す
- 超人的能力「サマーディ」を憎悪の力として覚醒
- 復讐のためウェストン校に潜入するなど計画的に行動
- 原作では現在、長期間姿を消している
- 今後の物語でキーパーソンになることが確実視されている
- 彼の悲劇的な物語の詳細は原作漫画で読むことができる
ソーマの心の機微や、彼を取り巻く人間関係の悲劇は、アニメだけでは描き切れない部分も多くあります。
ぜひ原作漫画を手に取り、彼の運命をその目で見届けてみてください。
