【黒執事】セバスチャンの本来の姿とは?謎を徹底解説

『黒執事』の最大の魅力の一つであるセバスチャン・ミカエリス。彼の謎に満ちた存在は多くのファンを惹きつけてやみません。
この記事では、核心であるセバスチャンの本来の姿に迫ります。公式で語られる身長や年齢、そして明かされることのない本名の謎、悪魔としての真の目的や契約に基づく裏切りの不可能性についても深掘りします。
さらに、完璧に見える彼の意外な弱点、作中で唯一セバスチャンが泣くシーンの真相、彼がかわいそうと言われる理由や、衝撃的な死亡シーンの裏側、そしてセバスチャンと女たちの関係性まで、あらゆる角度から彼の複雑なキャラクターを徹底的に解説していきます。

- セバスチャンの正体やプロフィール
- 悪魔としての目的や弱点
- 作中で描かれる死亡や裏切りの真相
- セバスチャンの多面的なキャラクター性
黒執事セバスチャンの本来の姿とは?正体を徹底考察
セバスチャン、その本来の姿は悪魔

『黒執事』の主人公の一人、セバスチャン・ミカエリスは、品格と実力を兼ね備えた完璧な執事ですが、その正体はシエル・ファントムハイヴと契約を交わした悪魔です。
しかし、彼の「本来の姿」がどのようなものなのか、原作やアニメを通じて全貌が明確に描かれたことは一度もありません。これは、作者である枢やな先生が「読者の想像に委ねた方が恐ろしく美しい」という意図を持っているためです。
作中では、断片的な情報のみが示唆されています。
- 黒い羽毛のようなもの
- ピンヒールブーツ
- ギザギザの歯列
- 縦に割れた瞳孔
- 赤い瞳
セバスチャン自身は、自らの真の姿を「無様で醜悪でえげつない」と評しています。
この言葉は、人間の美意識では到底測れない、異形で恐ろしい姿であることを示唆しているのかもしれません。
このように、彼の本来の姿はあえて謎に包まれており、それがキャラクターの神秘的な魅力を一層高めているのです。
豆知識:背徳の王(King of Blasphemy)
原作漫画では、死神グレルがセバスチャンを「背徳の王」と呼ぶ場面があります。
この呼称や炎を纏う演出から、ファンの間では悪魔学に登場する大悪魔「ベリアル」ではないかという考察も広がっていますが、公式な見解はありません。
明かされていないセバスチャンの本名

セバスチャン・ミカエリスという名は、彼が悪魔として持つ真の名前(トゥルーネーム)ではなく、シエルによって与えられた仮の名です。
悪魔を召喚した直後、シエルはかつて飼っていた黒犬の名前をとり、即座に「お前の名はセバスチャンだ」と名付けました。これは、シエルが契約において支配者であることを示すための行為でした。
悪魔にとって、真名を他者に知られることは、その相手に魂を束縛されることを意味します。そのため、セバスチャンは自らの本名を明かすことはなく、今後も物語の核心に関わる重要な瞬間まで伏せられ続ける可能性が高いでしょう。
ちなみに、「セバスチャン・ミカエリス」というフルネームは、17世紀に実在したフランスのエクソシスト(悪魔祓い師)の名前に由来します。悪魔が悪魔祓い師の名を名乗るという、作者の皮肉と遊び心が込められた設定です。
セバスチャンの身長・年齢の公式設定

セバスチャンのプロフィールは謎に包まれていますが、一部公式で明かされている情報もあります。彼の身長は186cmと設定されており、当時のイギリス人男性の平均身長が170cm前後だったことを考えると、かなりの長身です。
この身長設定は、少年であるシエル(約152cm)との対比を際立たせ、彼の人間離れした存在感や威圧感を視覚的に表現する効果を持っています。
一方で、彼の年齢は公式には一切明かされていません。見た目は20代半ばに見えますが、悪魔であるため人間の時間概念は適用されません。作中の発言から、黒死病が流行した14世紀頃、つまり少なくとも500年以上は存在していることが示唆されています。
永遠とも思える時間を生きてきた彼が、わずか13歳の少年に仕えているという構図が、物語に深みを与えていますね。
項目 | 公式設定 |
身長 | 186cm |
体重 | 不明 |
年齢 | 不明(外見は20代半ば、実年齢は500歳以上) |
誕生日 | 設定なし |
シエルの魂がセバスチャンの目的

セバスチャンが完璧な執事としてシエルに仕える最大の目的は、契約の対価としてシエルの魂を喰らうことです。これは物語の開始時から一貫した、彼の行動原理の根幹をなすものです。
悪魔にとって魂は食事のようなものですが、全ての魂がご馳走というわけではありません。復讐という強い意志を持ち、数々の苦難を乗り越えていくシエルの魂は、セバスチャンにとって「この上なく美味」な最高品質の食材なのです。
このため、セバスチャンは単にシエルを守るだけではありません。
魂の「熟成」
セバスチャンの一連の行動は、シエルの魂をより味わい深いものにするための「熟成」期間と捉えることができます。シエルが経験する苦悩や葛藤が、魂の価値を高めるスパイスとなるのです。
彼の完璧な執事としての振る舞いも、最高の食材を最高の状態で味わうための、悪魔的な美学に基づいた行動と言えるでしょう。
ただ、契約が完了するまでは決して魂を食べることができないため、彼は常に「お預け」の状態で強い飢餓感を抱えています。
猫が可愛いセバスチャンの弱点

無敵に見えるセバスチャンですが、彼にもいくつかの弱点が存在します。最も致命的な物理的弱点は、死神の鎌(デスサイズ)です。
デスサイズは魂そのものを刈り取る力を持つため、通常の物理攻撃が効かない悪魔のセバスチャンにも深刻なダメージを与えることができます。
作中でも、葬儀屋(アンダーテイカー)との戦闘でデスサイズの一撃を受け、苦しむ様子が描かれました。
そして、もう一つの意外な弱点が、彼の「猫好き」という性質です。
セバスチャンは猫に対して異常なほどの愛情を持っており、その姿は悪魔とは思えないほど無防備です。
任務中であっても猫を見つけると理性を失いかけ、シエルに叱責されることもしばしばあります。この猫への偏愛は、彼の完璧な執事としての仮面を剥がす、数少ない「情動的弱点」と言えるでしょう。
これらの弱点は、彼のキャラクターに人間味(?)と隙を与え、物語に緊張感とユーモアをもたらす重要な要素となっています。
黒執事セバスチャンの本来の姿から見る複雑な内面
セバスチャンと女たちの危険な関係

作中、セバスチャンは複数の女性キャラクターと深く関わりますが、それらは決して恋愛感情によるものではありません。彼にとって女性との関係は、あくまで目的達成のための手段に過ぎないのです。
彼はその容姿と紳士的な物腰を武器に、女性の心の隙に入り込み、情報を引き出したり状況を有利に進めたりします。
代表的な例:ビーストとの関係
原作のサーカス編で登場する猛獣使いのビーストとの関係は、彼の冷徹さを象徴しています。
セバスチャンは、団長に片思いするビーストの心の弱さにつけ込み、彼女からサーカス団の機密情報を得るために一夜を共にしました。この行動は、目的のためなら手段を選ばない悪魔としての非情な一面を浮き彫りにしています。
このように、セバスチャンが女性に見せる優しさや魅力は、すべて計算された演技です。彼の本質が悪魔であることを理解していないと、その行動の真意を見誤る可能性があるため注意が必要です。
契約上セバスチャンの裏切りはない

「セバスチャンはいつかシエルを裏切るのではないか?」と考える読者もいるかもしれません。しかし、結論から言えば、契約が続く限りセバスチャンがシエルを裏切ることは構造的に不可能です。
これは、彼が誠実だからという理由ではありません。悪魔と人間の契約は絶対的なものであり、契約違反は悪魔自身の存在意義を揺るがし、目的である「シエルの魂」を失うことに直結するためです。
契約には主に以下の3つの絶対的なルールがあります。
- 契約者に嘘をつかないこと
- 契約者の命令に絶対服従すること
- 復讐を遂げるまで裏切らず守り抜くこと
これらのルールは、セバスチャンの行動を縛る「鎖」です。例えば、彼は嘘をつけませんが、シエルに聞かれていない情報をあえて話さないことで、状況を有利に運ぶことがあります。これは裏切りではなく、契約の範囲内で許された彼の狡猾さなのです。
言ってしまえば、彼の忠誠は「偽り」でありながら、契約によって「本物」以上に強固に保証されている、という非常に皮肉な関係性ですね。
セバスチャンが泣く唯一のシーン

感情を持たないはずのセバスチャンが、作中で一度だけ涙を流すシーンがあります。それは原作19巻の「黒執事 -緑の魔女編-」での出来事です。
このシーンは多くの読者に衝撃を与えましたが、この涙は感情によるものではなく、化学兵器による生理的反応でした。
「人狼の森」に充満していた瘴気の正体は、軍が秘密裏に開発していたマスタードガスだったのです。このガスに暴露したセバスチャンは、その刺激によって意識とは無関係に涙や鼻血を流しました。
彼自身も「こんなもの流すとは」と困惑しており、感情的な涙ではないことが明確に描かれています。
このエピソードは、「悪魔の目にも涙」という感動的な展開かと思いきや、その正体が科学的な現象であったという点で非常に秀逸な演出です。
超自然的な存在である悪魔でさえ、人間の作り出した科学技術には物理的に影響を受けるという事実を示し、彼の非人間性をかえって際立たせる結果となりました。
セバスチャンがかわいそうと言われる訳

完璧で冷徹な悪魔であるセバスチャンですが、ファンの間ではしばしば「かわいそう」と同情的に見られることがあります。その理由は、彼の置かれた状況の不憫さにあります。
1.永遠の飢餓と終わらない労働
最大の目的であるシエルの魂を目の前にしながら、契約完了まで「お預け」状態が続いています。
これは、ご馳走を前に永遠に待たなければならないようなもので、精神的な拷問に近い状態です。加えて、他の使用人たちが引き起こすトラブルの後始末も一手に引き受けており、その労働は終わりがありません。
2.報われない献身
セバスチャンは執事として完璧な仕事をし、何度もシエルの危機を救いますが、その働きに対してシエルから感謝の言葉をかけられることはほとんどありません。
彼の献身はあくまで契約に基づく義務であり、報酬は「魂」のみ。このドライな関係性が、彼の働きぶりを一層不憫に見せています。
OVA『Book of Murder』で、事件解決のために死体役を演じきった後、誰にも労われることなく黙々と後片付けを始める姿は、彼の「かわいそう」な側面を象徴する名シーンとして知られています。
セバスチャンの死亡シーンは演技?

作中では、セバスチャンが死亡したかのように描かれるシーンが何度か登場します。特に原作9巻の「幽鬼城殺人事件編」では、彼が殺害されるという衝撃的な展開で読者を驚かせました。
しかし、これも結論から言うと、全てセバスチャンの演技であり、彼は一度も本当に死亡していません。
悪魔である彼は、人間の使う銃やナイフでは死ぬことがありません。彼はこの不死性を利用し、敵を欺いたり、事件の真相を探るために「死んだふり」を戦術として用いるのです。
彼自身、「死体のフリくらいできないでどうします」と語るように、完璧な執事としてのスキルの一つとして死を演じてみせます。
唯一、前述の通り「死神の鎌(デスサイズ)」による攻撃は彼にとって致命傷となりえます。そのため、セバスチャンが無敵というわけではなく、常に死の危険と隣り合わせであるという緊張感が物語の魅力を高めています。
総括:黒執事セバスチャンの本来の姿は原作で

この記事では、セバスチャン・ミカエリスの様々な側面に焦点を当てて解説してきました。最後に、本記事の要点をまとめます。
- セバスチャンの正体はシエルと契約した悪魔
- 本来の姿の全貌は意図的に謎にされている
- セバスチャン・ミカエリスはシエルが付けた仮の名前
- 本名は束縛を避けるため明かされていない
- 公式の身長は186cmで年齢は500歳以上
- 最大の目的は契約完了後にシエルの魂を食べること
- 物理的な弱点は死神の鎌(デスサイズ)
- 情動的な弱点は猫への偏愛
- 女性との関係は目的達成のための手段
- 契約は絶対であり裏切りは不可能
- 唯一泣いたシーンは化学兵器による生理反応
- 報われない労働状況から「かわいそう」と言われる
- 作中の死亡シーンは全て演技
- セバスチャンの謎や魅力の神髄は原作漫画にある
- 物語の詳細はebookjapanで確認できる
