黒執事ソーマのその後を徹底解説!アグニの死と闇堕ち

「黒執事」に登場する王子ソーマのその後について、気になっているファンの方は多いのではないでしょうか。
彼の物語は、忠臣アグニとの深い絆なしには語れません。しかし、アグニが死亡したのは何巻なのか、そしてアグニ死亡の犯人は誰だったのかという悲劇が、彼の運命を大きく変えました。
この事件をきっかけに、ソーマは深刻な誤解を抱き、闇堕ちへの道を歩み始めます。ファンの間では、アグニは生き返るのか、そしてソーマ死亡説の真相はどうなのか、といった議論が絶えません。
また、彼の登場回を追う中で、一部でソーマが嫌いと言われる理由にも触れながら、彼の変化と現在を徹底的に解説します。

- ソーマとアグニの絆から悲劇的な別れまで
- アグニの死の真相とソーマの闇堕ちの経緯
- ソーマの死亡説やアグニ復活の可能性
- 読者からの様々な評価と物語における役割
黒執事ソーマのその後|アグニの死が分岐点
ソーマとアグニの深い主従関係

『黒執事』の物語において、主人公シエルとセバスチャンの関係とは対照的な、光のような絆で結ばれていたのがソーマ・アスマン・カダールと忠臣アグニです。
この二人の関係は、単なる主人と執事という言葉では表しきれない、絶対的な信頼と信仰に基づいたものでした。
もともとアグニは司祭階級の生まれでありながら神への信仰を失い、罪を犯して死刑囚となっていました。その処刑直前に現れたのが、ベンガル藩王国の第26王子であるソーマです。
ソーマはアグニを救い、「アグニ」という新たな名前と生きる意味を与えました。この出来事により、アグニはソーマの中に真の「神」を見出し、生涯をかけて仕えることを誓ったのです。
アグニの忠誠心の現れ
カーリーの右手
神の右手と称されるほどの料理の腕前。数千のスパイスを操り奇跡のカリーを生み出す。
サマーディ(精神集中)
ソーマへの忠誠心が極限に達した時に発動する超人的な身体能力。悪魔であるセバスチャンとも渡り合えるほどの力を示す。
血の涙
サマーディ発動時に見られる現象。ソーマへの強い想いの象徴。
一方、ソーマもアグニを単なる執事としてではなく、父親や兄のような存在として深く信頼し、依存していました。
カリー対決編での一件を通じて、アグニの裏切りを知り一度は心を閉ざしますが、シエルの助言もあり、自らの未熟さを受け入れます。そして、アグニを許し、より強固な絆で結ばれることになりました。
この相互依存ともいえる深い愛情が、後の悲劇をより一層際立たせることになります。
アグニ死亡は何巻?描かれたのは26巻

多くのファンに衝撃を与えたアグニの死亡シーンは、原作漫画『黒執事』第26巻に収録されている第127話「その執事、讃称」で詳細に描かれています。この巻は2017年12月27日に発売され、物語が大きく動くターニングポイントとなりました。
事件の舞台は、シエルから管理を任されていたファントムハイヴ家のタウンハウスです。ある雨の日、謎の訪問者が現れたことから悲劇は始まります。
この訪問者こそが、ソーマとアグニの運命を永遠に変えてしまう存在でした。
第127話「その執事、讃称」のポイント
この話のタイトルにある「讃称」とは、称賛し、たたえるという意味です。
これは、アグニの壮絶な最期と、それを見たセバスチャンが「貴方は執事の鑑ですね」と最大級の敬意を表して讃えたことを象徴しています。
アグニは自らの命を懸けてソーマを守るため、最後の最後まで戦い抜きました。背中に7本ものナイフを突き立てられながらも、ソーマが隠れている部屋のドアノブを握りしめ、立ったまま絶命するという壮絶な最期を遂げます。
「ソーマ様、アグニは、あなたの執事(カーンサマー)は、幸せでした」という彼の最後の言葉は、ソーマへの深い愛情と、彼に仕えた人生への満足感を表しており、涙なしには読めないシーンとなっています。
アグニ死亡の犯人とその衝撃の真相

タウンハウスを襲撃し、アグニを死に至らしめた犯人は、二人組です。そして、その正体は物語の核心に触れる衝撃的なものでした。
一人は、ソーマを銃撃して行動不能にした人物。この人物こそ、死んだはずのシエルの双子の兄、真シエルでした。彼はソーマが「シエル」と誤認して近づいた隙に、容赦なく銃弾を撃ち込んでいます。
そして、アグニに直接致命傷を与え、殺害したもう一人の犯人が、サーカス編で登場したナイフ使いの少女「ドール」です。彼女は葬儀屋(アンダーテイカー)の技術によって、死体を動かす「ビザールドール」のポラリスとして蘇生されており、人間離れした力でアグニを圧倒しました。
アグニの背中に刺さっていたナイフが北斗七星の形を描いていたことが、彼女が犯人であることの強い根拠とされています。
衝撃の事実ですよね…。まさかあのドールが、こんな形で再登場するとは思いもしませんでした。
しかも、アグニを殺害するという最も悲しい役割を担うなんて、作者である枢やな先生の巧みな伏線と容赦ない展開には、ただただ言葉を失います。
役割 | 犯人 | 詳細 |
---|---|---|
ソーマを銃撃 | 真シエル(シエルの双子の兄) | ファントムハイヴ家の真の当主を名乗り、弟シエルから全てを奪い返すために行動している。ソーマの誤認を利用し、襲撃の口火を切った。 |
アグニを殺害 | ドール(ビザール・ドール:ポラリス) | 元ノアの方舟サーカス団の一員。死亡後、葬儀屋によってビザールドールとして蘇生された。真シエルに仕え、その命令でアグニを殺害。 |
アグニは生き返る可能性があるのか考察

アグニのあまりにも悲劇的な死に、多くのファンが「生き返るのではないか」という希望を抱いています。しかし、結論から言うと、アグニが物理的に復活する可能性は限りなく低いと考えられます。
その最大の理由は、アグニの遺体が火葬され、遺灰になってしまったことです。ソーマが肌身離さず持ち歩いている壺の中には、アグニの遺灰が納められています。
『黒執事』の世界には、葬儀屋(アンダーテイカー)による死者蘇生技術「ビザールドール」が存在しますが、この技術には保存状態の良い肉体が不可欠です。遺灰となってしまった肉体を元に戻すことは、葬儀屋の技術をもってしても不可能でしょう。
復活を阻む二つの壁
肉体の完全な消失
ビザールドール化の絶対条件である「肉体」が、火葬によって失われている。
死神による魂の回収
死神グレル・サトクリフがアグニの魂を正式に回収しているため、魂が現世に戻ることは極めて困難。
ただし、物理的な復活は絶望的ですが、精神的な存在としてソーマを見守り続けている可能性は示唆されています。
ソーマがアグニと同じ「血の涙」を流してサマーディの力を覚醒させたのは、アグニの強い意志が死後もソーマに影響を与えている証拠かもしれません。
「私は常にあなたと共に」という、ソーマの夢に現れたアグニの言葉は、彼の魂が今もソーマの傍らに寄り添っていることを示しているのではないでしょうか。
悲劇の始まりとなったソーマの誤解

アグニの死後、ソーマを深い闇へと突き落としたのは、事件の真相に関する深刻な「誤解」でした。この誤解が、彼のその後の行動原理となり、復讐心に火を付けることになります。
ソーマが抱いた最大の誤解は、自分を撃ち、アグニを死に追いやった犯人を、親友だと思っていた「シエル(弟)」だと思い込んでしまったことです。
彼はシエルに双子の兄がいる事実を知りません。そのため、自分たちの前に現れたのが瓜二つの別人(真シエル)だとは夢にも思わず、「なぜシエルが自分たちを襲うのか」と、信頼していた友人からの裏切りとして認識してしまったのです。
この誤解は、物語の悲劇性をより一層深めています。
誤解が生んだ負の連鎖
友情の崩壊
唯一の友人と信じていたシエルへの信頼が、憎悪と復讐心に変わってしまった。
人間不信
「気まぐれに手を差し伸べても何の救いにもならない」と、人間そのものへの信頼を失ってしまう。
復讐の矛先
本来憎むべき相手ではないシエル(弟)に復讐の矛先を向けるという、悲しいすれ違いを生んだ。
アグニは襲撃者が現れた瞬間にその危険性を察知し、ソーマを守るために行動しましたが、ソーマに真実を伝える間もなく命を落としました。
もし、あと少しでも時間があれば、この悲劇的な誤解は生まれなかったかもしれません。友人を信じる純粋な心が、逆に彼を絶望の淵へと追いやってしまったのです。
絶望からソーマが闇堕ちするまでの経緯

忠臣アグニを失い、親友に裏切られたという誤解を抱いたソーマは、かつての天真爛漫な王子の姿を失い、復讐心に支配された修羅へと変貌していきます。この「闇堕ち」の過程は、原作第148話「その執事、顰笑」で克明に描かれました。
アグニの死後、ソーマは彼の遺灰が入った壺を抱え、全てを拒絶するように心を閉ざします。そして、アグニが毎週行っていた貧民街でのパン配りをやめ、インドへ帰国しようと港へ向かいました。
しかし、そこで物乞いの少年に施しをした際、大人の浮浪者たちに絡まれ、アグニの遺灰の壺を割られそうになるという危機に直面します。
サマーディの覚醒
この絶体絶命の状況で、ソーマに劇的な変化が起こります。彼の目からアグニと同じ「血の涙」が流れ、忠誠心や強い想いから生まれる超人的な身体能力「サマーディ」が覚醒したのです。
アグニの力が忠誠心から生まれたものだったのに対し、ソーマの力は憎悪と絶望という負の感情から発現しました。
覚醒したソーマは、浮浪者たちを瞬く間に打ちのめします。この瞬間、「人間が、現実が、王子を鬼神へと導く」という状態に至り、彼の闇堕ちは決定的となりました。
かつての慈悲深い王子は消え、復讐を果たすためなら手段を選ばない、冷徹で計算高い復讐者が誕生したのです。
この変化は、ソーマが物語における悪魔や死神以外の「第三勢力」となり得る可能性を示唆する、重要な転換点でもありました。
黒執事ソーマ、その後の変化と読者の評価
ソーマ死亡説の根拠と生存の可能性

アグニの死後、過酷な運命をたどるソーマについて、ファンの間では「ソーマもいずれ死んでしまうのではないか」という死亡説が囁かれています。
復讐に取り憑かれ、危険な道へと進む彼の姿は、死亡フラグのようにも見えるからです。
しかし、2025年現在、原作でソーマが死亡したという描写は一切なく、彼は生存しています。むしろ、彼の生存可能性は以前よりも高まっていると考えることもできます。
生存を裏付ける2つの根拠
サマーディの覚醒
アグニから受け継いだ超人的な身体能力により、並の相手では彼を倒すことは困難になりました。物理的な戦闘力が格段に向上しています。
精神的な成長(冷徹化)
かつてのように感情的に突っ走るのではなく、復讐のために冷静に計画を練るようになりました。この変化が、彼の生存戦略にも繋がっています。
また、物語の構造上も、ソーマは重要な役割を担っています。悪魔でも死神でもない「人間」が、信仰や想いの力でどこまで強くなれるのか。
ソーマはその可能性を体現するキャラクターであり、作者が安易に退場させるとは考えにくいです。
彼が復讐の対象を誤認しているという問題が解決された時、彼の物語がどのような結末を迎えるのかが、今後の大きな見どころとなるでしょう。
ソーマの漫画・アニメでの登場回まとめ

ソーマは物語の準レギュラーとして、漫画・アニメ共に多くのエピソードに登場しています。彼の初登場から闇堕ち後までの主な登場回をまとめました。
原作漫画での主な登場
ソーマが初めて登場したのは、原作漫画第4巻の第15話「その執事、居候」です。「逆さ吊り事件編」の中心人物として、執事アグニと共に鮮烈なデビューを飾りました。
その後も、サーカス編や豪華客船編、寄宿学校編などに友人として登場し、シエルの日常に彩りを加えています。
そして、運命の第26巻127話で悲劇に見舞われ、第148話で闇堕ちを遂げるという、劇的な変遷を辿ります。
アニメでの主な登場
アニメでは、第1期『黒執事』の第13話「その執事、居候」で初登場します。第15話までの「カリー対決編」で中心的に活躍しました。
『黒執事Ⅱ』や『Book of Circus』にも登場し、2024年に放送された『黒執事 -寄宿学校編-』では、第3話「その執事、策謀」でウェストン校に特例入学し、物語の重要な役割を担う姿が描かれています。
寄宿学校編での役割
表向きはシエルの依頼で、問題生徒モーリス・コールの監視役として入学しました。
しかし、その裏ではアグニの復讐の手がかりを探すという彼自身の目的があり、情報収集の場として学校を利用しています。
この時期のソーマは、以前の無邪気さの裏に冷徹な計画性を隠し持っており、キャラクターの深みが増しています。
一部の読者がソーマを嫌いと感じる理由

ソーマは多くのファンに愛されている一方、一部の読者からは「嫌い」「うざい」といった否定的な意見が見られる、評価が分かれるキャラクターでもあります。なぜ、そのように感じられてしまうのでしょうか。
これは難しい問題ですよね。キャラクターの好き嫌いは個人の感じ方による部分が大きいですが、ソーマの場合はその性格の変化が激しいことも一因かもしれません。
ソーマが嫌いと言われる主な理由は、以下の点が挙げられます。
初登場時の我儘さ
王子という身分からくる世間知らずで自由奔放な振る舞いが、自己中心的に映ってしまった。
友情の押し付け
シエルが「友人だと思ったことはない」と距離を置いているにも関わらず、一方的に親友として振る舞う姿が、空気が読めないと感じられた。
闇堕ち後の変化
アグニの死後の冷酷な復讐者への変貌が、「キャラクターが壊れた」「以前の純粋さが良かった」と、一部のファンには受け入れられなかった。
特に、忠臣アグニの完璧な人柄と比較されてしまうことも、ソーマの評価を厳しくしている一因でしょう。
しかし、彼の未熟さや過ちは、恵まれない家庭環境で育ったことや、アグニという絶対的な庇護者を失った絶望から来ています。
彼の行動の裏にある背景を理解すると、また違った見方ができるかもしれません。彼の不完全さこそが、人間らしい魅力であるとも言えるのではないでしょうか。
悲劇を乗り越えたソーマのその後の姿

アグニの死と闇堕ちという壮絶な経験を経て、ソーマは復讐を果たすために行動を続けています。
現在の彼は、ウェストン校に潜入し、シエルの双子の兄に関する情報を収集している段階です。
彼の最大の目的は、アグニを殺害し、自分を裏切った犯人への復讐です。しかし、前述の通り、彼は犯人をシエル(弟)だと誤解したままです。
この誤解がいつ、どのように解けるのかが、今後の物語の鍵を握っています。
今後の展開予想
真実との対峙
いずれシエルが双子である事実を知り、自分が憎むべき相手を間違えていたことに気づく展開が予想されます。その時、彼の復讐心はどこへ向かうのでしょうか。
シエルとの関係修復
誤解が解けた時、ソーマとシエルの関係が再構築される可能性があります。共に真シエルという共通の敵を持つことで、新たな協力関係が生まれるかもしれません。
救済の道
最終的には復讐の連鎖から解放され、アグニの死を乗り越えて新たな生き方を見つけるという、救済の物語が描かれることが期待されています。
血の涙を流す鬼神となった王子が、最終的に平穏な笑顔を取り戻すことができるのか。
ソーマのその後の物語は、『黒執事』という作品が描く「人間の可能性」というテーマを象徴する、非常に重要なパートとなっています。
黒執事ソーマ、その後の物語のまとめ

この記事では、黒執事のソーマがアグニの死後に辿った運命と、その後の物語について詳しく解説してきました。最後に、記事の要点をリストでまとめます。
- ソーマはベンガル藩王国の第26王子で、忠臣アグニと強い絆で結ばれていた
- アグニは原作漫画26巻127話で、ソーマを守って壮絶な死を遂げた
- アグニを殺害した犯人は、真シエルとビザールドールとして蘇ったドールの二人組
- アグニの遺体は火葬されたため、物理的に生き返る可能性は極めて低い
- ソーマは犯人をシエル(弟)だと誤解し、復讐心から闇堕ちした
- 闇堕ちの過程で、アグニと同じ超人的な力「サマーディ」に覚醒した
- ソーマは現在も生存しており、死亡説はあくまでファンの推測
- ソーマの初登場は漫画4巻15話、アニメでは1期13話
- 寄宿学校編では、復讐の手がかりを探すためウェストン校に潜入した
- 一部でソーマが嫌いと言われるのは、初登場時の我儘さや闇堕ち後の変化が原因
- ソーマの物語は、誤解から生まれた復讐心がどう決着するかが焦点
- アグニの死を乗り越え、救済されるかどうかが今後の見どころ
- 悪魔や死神に並ぶ「第三勢力」として人間が持つ可能性を象徴する存在
- ソーマの物語は『黒執事』全体のテーマにも深く関わっている
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