黒執事アニメの順番は?見るべき時系列と原作の違いを解説

2008年から長期にわたり愛され続ける「黒執事」。
いざアニメシリーズを視聴しようとしたとき、黒執事のアニメの時系列順はどうなっているのか、また黒執事の1期と2期は繋がっていますか?といった疑問に直面することがあります。
シリーズには評価の分かれる黒執事のアニメオリジナル要素も多く、アニメと漫画の違いを理解した上で楽しみたい方も多いでしょう。
この記事では、各シリーズのアニメあらすじを追いながら、アニメが原作のどこまで進んでいるかを解説し、アニオリは飛ばすべきかという悩みにもお答えします。
黒執事の編一覧を整理し、最新作のアニメ緑の魔女の魅力にも迫りますので、視聴計画の助けになるはずです。
また、黒執事のようなダークファンタジー作品がお好きな方の中には、全く別の作品ですが、悪役のエンディングは死のみはどこで読めますか?と、次に読む漫画を探している方もいるかもしれません。
この記事の最後では、黒執事の原作漫画をお得に楽しめるサービスも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

- 黒執事アニメシリーズの2つの正しい視聴順序
- 原作準拠とアニメオリジナルの内容と評価の違い
- 各シリーズのあらすじと原作漫画の対応範囲
- 原作漫画をお得に楽しめるおすすめの電子書籍サービス
黒執事アニメの順番はこれ!2つの視聴ルートを徹底解説
黒執事のアニメの時系列順は?

黒執事のアニメシリーズを視聴する方法は、主に「公開された順番」と「原作漫画に沿った順番」の2通りが存在します。
どちらを選ぶかによって作品の印象が異なるため、ご自身の好みに合わせて選ぶことが大切です。
推奨される2つの視聴順序
初めて黒執事の世界に触れる方や、アニメならではの展開も楽しみたい方には、基本的に公開順での視聴がおすすめです。物語が制作された流れに沿っているため、内容を直感的に理解しやすいでしょう。
一方で、原作漫画の緻密なストーリーラインを忠実に追体験したい場合は、アニメオリジナル要素を省いた原作準拠の順番で視聴するのが適しています。
以下に2つの視聴順序をまとめました。
視聴ルート | 順番 | 特徴 |
公開順 | ① 第1期 (2008) → ② 第2期 (2010) → ③ Book of Circus (2014) → ④ Book of Murder (2014) → ⑤ Book of the Atlantic (2017) → ⑥ 寄宿学校編 (2024) → ⑦ 緑の魔女編 (2025) | アニメ制作の変遷を体感できる。アニメオリジナルストーリーも全て楽しめる。 |
原作準拠順 | ① 第1期 (1話~6話、13話~15話) → ② Book of Circus → ③ Book of Murder → ④ Book of the Atlantic → ⑤ 寄宿学校編 → ⑥ 緑の魔女編 | 原作の物語に忠実。ストーリーの矛盾がなく、伏線回収をスムーズに楽しめる。 |
このように、ご自身の視聴スタイルに合わせてルートを選択することで、黒執事の世界をより深く味わうことが可能になります。
黒執事の1期と2期は繋がってる?

黒執事のアニメ1期と2期は、時間軸の上では繋がっていますが、物語の本質的な部分では大きく分岐しているという複雑な関係性です。
1期の最終回で契約が完了し、セバスチャンがシエルの魂を回収したかのように描かれましたが、2期の冒頭ではシエルが記憶喪失の状態で復活します。
ここに、新キャラクターであるアロイス・トランシーと執事クロード・フォースタスが絡み、全く新しい物語が展開されます。
しかし、この2期は全編がアニメオリジナルストーリーで構成されています。制作当時、原作漫画のストックが少なかったという事情もあり、1期後半のオリジナル展開を引き継ぐ形で制作されました。
このため、原作ファンからは「パラレルワールド」や「ifストーリー」として扱われることが多く、3期以降の原作準拠シリーズとは物語上の繋がりがありません。
したがって、1期と2期は「1期のアニメオリジナル設定を拡張した、独立したスピンオフ作品」と捉えるのが最も正確な理解と言えるでしょう。
黒執事のアニメオリジナル

黒執事のアニメシリーズには、原作漫画にはない「アニメオリジナル(アニオリ)」要素が数多く含まれています。これらは、大きく3つのタイプに分類できます。
部分的なオリジナルエピソード
第1期の中盤から後半(7話~12話、16話~24話)に見られます。原作の骨格は残しつつ、天使アッシュといったオリジナルキャラクターや、魔犬プルートゥにまつわる独自展開が追加されました。
完全なオリジナルシリーズ
第2期『黒執事II』がこれに該当します。前述の通り、アロイス・トランシーという新たな主人と悪魔執事クロードを主軸に、原作とは全く異なる物語が描かれました。シエルが悪魔化するという衝撃的な結末は、賛否両論を呼びました。
補完的なオリジナルコンテンツ
OVAとして制作された『シエル・イン・ワンダーランド』や『死神ウィルの物語』などです。これらは原作の隙間を埋めるようなエピソードや、キャラクターの背景を掘り下げる内容となっており、作品世界に更なる深みを与えています。
これらのアニオリ要素は、メディアミックス展開としての商業的な成功に貢献した一方で、原作の雰囲気を重視するファンからは批判的な意見も見られました。
アニメ独自の解釈として楽しむか、原作とは切り離して考えるか、視聴者によって評価が分かれる部分です。
アニメと漫画の違い

黒執事のアニメと原作漫画には、ストーリー展開からキャラクター描写に至るまで、いくつかの重要な違いが見られます。これらの差異を理解することは、両メディアをより深く楽しむための鍵となります。
最も大きな違いは、アニメ初期におけるオリジナルストーリーの存在です。特に第2期は完全オリジナルであり、原作の物語とは分岐しています。
2014年の『Book of Circus』以降、アニメは原作に忠実な路線に回帰しましたが、この分岐によってアニメシリーズは複雑な構造を持つことになりました。
キャラクター描写にも相違点があります。例えば、執事セバスチャンの性格は、漫画ではより冷徹で合理的な面が強調されるのに対し、アニメではシエルに対してやや情が深いように描かれる場面があります。
また、エリザベス・ミッドフォードの卓越した剣技といった重要な設定が、アニメ初期では省略される傾向にありました。
比較項目 | 原作漫画 | アニメ版 |
ストーリー | 緻密な伏線を張りながら長期的に展開 | 初期はオリジナル展開が多く、後に原作準拠路線へ回帰 |
セバスチャン | 猫への執着が強く、より冷徹な性格 | 犬嫌いの設定が追加され、やや情感豊かに描写 |
エリザベス | 類稀なる剣の才能を持つ描写が詳細 | 初期シリーズでは戦闘能力が簡略化(後に再現) |
シエルの双子設定 | 物語の核心として第30巻で提示 | 未言及(2025年現在) |
視覚表現 | 緻密なモノクロの線画とゴシック調の背景 | 色彩を駆使した心理描写、3DCGによるダイナミックな演出 |
これらの違いは、漫画とアニメという異なるメディアの特性を活かすための工夫から生まれています。どちらが良い悪いというわけではなく、「二つの黒執事」としてそれぞれの魅力を味わうのがおすすめです。
アニメのあらすじ

黒執事のアニメシリーズは、それぞれが魅力的なエピソードを描いています。ここでは、主要なシリーズのあらすじを簡潔に紹介します。
第1期「黒執事」 (2008年)19世紀英国、名門貴族ファントムハイヴ家の若き当主シエルと、彼に仕える悪魔の執事セバスチャン。
女王の命を受け、二人はロンドンを震撼させる「切り裂きジャック事件」などの怪事件に挑みます。後半はアニメオリジナル展開が主となります。
第2期「黒執事II」 (2010年)新たな少年当主アロイス・トランシーと執事クロード・フォースタスが登場する完全オリジナルストーリー。
シエルの魂を巡り、二組の主従が壮絶な争奪戦を繰り広げます。
第3期「黒執事 Book of Circus」 (2014年)原作の人気エピソード「ノアの方舟サーカス編」をアニメ化。
連続児童失踪事件の謎を追うため、シエルとセバスチャンは移動サーカス団に潜入します。華やかな舞台の裏に隠された哀しい真実が描かれます。
OVA「黒執事 Book of Murder」 (2014年)「ファントムハイヴ邸連続殺人事件編」を描くOVA作品。シエルの屋敷で起きた密室殺人を、招待客の一人である小説家アーサーが推理していくミステリー仕立ての物語です。
劇場版「黒執事 Book of the Atlantic」 (2017年)「豪華客船編」を映画化。死者蘇生という禁断の実験の噂を追って豪華客船に乗り込んだシエルたちを、大量の「動く屍」が襲います。
葬儀屋(アンダーテイカー)の正体など、物語の核心に迫る展開が満載です。
第4期「黒執事 -寄宿学校編-」 (2024年)名門寄宿学校ウェストン校にシエルが潜入。女王のいとこの息子を含む生徒たちの失踪事件を調査する中で、学園を支配する監督生「P4」や、父の過去の秘密に直面します。
第5期「黒執事 -緑の魔女編-」 (2025年)ドイツの「人狼の森」を舞台に、村を治める「緑の魔女」の謎に迫ります。呪いと噂される連続不審死事件の裏には、化学兵器を巡る国家的な陰謀が隠されていました。
黒執事のアニメの順番は?原作はどこまで?アニメとの関係性と今後の展開
アニメの原作

黒執事のアニメと原作漫画は、単なるメディアミックスを超えた、相互に影響を与え合う複雑で興味深い関係を築いています。
初期のアニメシリーズ、特に第1期後半と第2期は、当時まだ原作のストックが少なかったという制作上の事情から、オリジナル展開を多く含んでいました。
これは、アニメというメディアの放送サイクルに合わせるための戦略的な選択であったと考えられます。この時期のオリジナル要素は、アニメ独自の世界観を広げ、新たなファン層を獲得する一因となりました。
しかし、原作漫画の長期連載が進み、物語の骨格がより強固になるにつれて、ファンからは原作に忠実なアニメ化を望む声が高まります。
この声に応える形で、2014年の『Book of Circus』以降、制作方針は「原作の忠実な再現」へと大きく転換しました。
近年のシリーズでは、原作者である枢やな先生がアニメ制作に深く関わっており、未公開の設定資料を制作会社に提供するなど、緊密な連携が見られます。
これにより、キャラクターの細やかな表情や心理描写が、原作の意図を汲み取った上で、より高い解像度で映像化されるようになりました。
このように、黒執事のアニメと原作は、時に分岐し、時に補完し合いながら、20年近くにわたって「黒執事」という壮大な作品世界を共に創り上げてきた、稀有な関係性にあると言えるでしょう。
アニオリを飛ばす

原作の物語を最優先で楽しみたい場合、アニメオリジナル(アニオリ)エピソードを「飛ばす」という選択肢は非常に有効です。
アニオリを飛ばすメリット・デメリット
アニオリを飛ばす最大のメリットは、原作のストーリーラインから外れることなく、物語の整合性を保ったまま視聴できる点です。
キャラクター設定の矛盾などに悩まされることなく、伏線回収のスムーズさを楽しめます。
また、視聴時間を大幅に短縮できるため、最新シリーズまで効率的に追いつきたい方にも適しています。
一方、デメリットとしては、アニメならではの演出や、声優陣の名演が光るオリジナルシーンを見逃してしまう点が挙げられます。
特に第2期は、そのストーリー自体が賛否両論あるものの、アロイス・トランシーというキャラクターの強烈な魅力や、作品としての独特の美学があり、それらを体験できなくなるのは惜しい点かもしれません。
飛ばす場合の視聴リスト
原作準拠で視聴する場合、以下のエピソードを選択してください。
- 第1期: 1話~6話、13話~15話
- Book of Circus (全話)
- Book of Murder (全話)
- Book of the Atlantic (全話)
- 寄宿学校編 (全話)
- 緑の魔女編 (全話)
この視聴順を選ぶことで、物語の矛盾を避け、原作の壮大なストーリーをアニメーションで忠実に追体験することが可能です。
アニメの原作はどこまで

2025年放送の最新作『黒執事 -緑の魔女編-』をもって、アニメシリーズは原作漫画の22巻までの内容を映像化したことになります。
各アニメシリーズが原作のどこまでをカバーしているかを以下に示します。
アニメシリーズ名 | 放送/公開年 | 原作対応巻数 |
第1期「黒執事」 | 2008年 | 1巻~5巻 (部分的に採用) |
第3期「Book of Circus」 | 2014年 | 6巻~8巻 |
OVA「Book of Murder」 | 2014年 | 9巻~11巻 |
劇場版「Book of the Atlantic」 | 2017年 | 11巻~14巻 |
第4期「寄宿学校編」 | 2024年 | 14巻~18巻 |
第5期「緑の魔女編」 | 2025年 | 18巻~22巻 |
表の通り、第1期は原作の一部を基にしつつオリジナル要素が多く、第2期は完全オリジナルであるためリストから除外しています。
2014年以降のシリーズは、原作の物語を順番に忠実にアニメ化していることがわかります。
2025年現在、原作漫画は34巻まで刊行されており、23巻以降の物語はまだアニメ化されていません。
この未アニメ化部分には、シエルの出生の秘密に関わる「双子の謎」など、物語の核心に迫る非常に重要なエピソードが含まれており、今後のアニメ化がファンから強く期待されています。
黒執事編の一覧

黒執事の物語は、複数の魅力的な「編」によって構成されています。ここでは、主要なエピソードを一覧で紹介し、それぞれがどのメディアで楽しめるかを示します。
編(エピソード)名 | アニメシリーズ | 原作漫画巻数 |
切り裂きジャック事件編 | 第1期 (1~6話) | 1巻~2巻 |
ノアの方舟サーカス編 | 第3期「Book of Circus」 | 6巻~8巻 |
ファントムハイヴ邸殺人事件編 | OVA「Book of Murder」 | 9巻~11巻 |
豪華客船編 | 劇場版「Book of the Atlantic」 | 11巻~14巻 |
ウェストン校寄宿学校編 | 第4期「寄宿学校編」 | 14巻~18巻 |
人狼の森(緑の魔女)編 | 第5期「緑の魔女編」 | 18巻~22巻 |
青の教団編 | アニメ化未定 | 23巻~29巻 |
双子の真相編 | アニメ化未定 | 30巻~ |
この一覧を見れば、自分が気になっているエピソードがどのアニメシリーズ、あるいは原作漫画の何巻に対応するのかが一目でわかります。アニメで気に入ったエピソードがあれば、原作漫画でより詳細な描写を読んでみるのも、黒執事の楽しみ方の一つです。
アニメ緑の魔女

2025年に放送が開始された『黒執事 -緑の魔女編-』は、シリーズの中でも特に科学と倫理、そして人間の尊厳という重厚なテーマを扱った傑作エピソードです。
物語の舞台は19世紀ドイツの人里離れた「狼の谷」。ここでは「魔女の呪い」によるものだと噂される連続怪死事件が発生していました。
シエルとセバスチャンが調査を進めるうち、その実態が、村を治める天才少女ジークリンデ・サリヴァンによって生み出された化学兵器「サリン」の実験事故であることが判明します。
このエピソードの魅力は、単なるミステリーに留まらない点にあります。無垢な科学的探求心が兵器開発に利用されてしまう悲劇や、サリヴァンを外界から隔離して「魔女」に仕立て上げることで守ろうとした村の歪んだ愛情構造が、痛切に描かれます。
アニメ制作を担当したCloverWorksによる映像表現も圧巻で、毒ガスが森に広がる様子の流体表現や、19世紀ドイツの緻密な時代考証など、視覚的にも非常に見応えがあります。
科学の進歩がもたらす光と影を問いかける、深く考えさせられる物語です。
総括:黒執事アニメの順番を完璧に理解しよう

今回のポイントを簡潔に振り返ってみましょう
- 黒執事のアニメ視聴順は「公開順」と「原作準拠順」の2通りある
- 初心者やアニメの全要素を楽しみたいなら公開順がおすすめ
- 原作のストーリーを忠実に追いたいなら原作準拠順が良い
- 原作準拠で見る場合、第2期は完全に飛ばしても物語は繋がる
- 第1期も7話以降はオリジナル要素が多く含まれる
- 第2期は1期のオリジナル設定を引き継いだパラレルワールド的な物語
- 2014年の「Book of Circus」以降のシリーズは原作に非常に忠実
- アニメと原作ではセバスチャンやエリザベスなどのキャラ描写に違いがある
- アニメ初期のオリジナル展開は当時の原作ストック不足が背景にある
- 最新作「緑の魔女編」は原作漫画の18巻から22巻までを映像化
- 2025年現在、原作23巻以降の「青の教団編」や「双子の真相編」は未アニメ化
- アニオリを飛ばすと整合性が取れ、視聴時間を大幅に短縮できる
- アニオリには独自の魅力や実験的な試みがあり、それもまた作品の一面
- 豪華客船編(Book of the Atlantic)では葬儀屋の正体など核心に迫る
- 原作漫画の最新情報を追いかけたい場合は電子書籍サービスが便利
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